2ちゃんねるの大学職員テンプレートを斬る(2)




「まったり高級」「超絶ホワイト企業」

 

2ちゃんねるでは、こんな言葉で大学職員がもてはやされています。

ホワイト企業ランキングでは、上から4番目にランクインしていますね。

この人気から多くのスレッドがたてられていますが、多くのスレッドでは、冒頭にある定型文が書かれています。

以前の記事でこの「大学職員テンプレート」について、その真偽を個人的に述べましたが、今回は、その中でも「お役立ち資料集」を斬ってみたいと思います。(いつも通り個人的見解なので、悪しからず)




 

■私立大学のトップは理事長

 

理事長を置き、理事長が学校法人のトップになることは私立学校法で定められています。
学生は間違えがちですが、学長は教学部門のトップ(教学部門長的位置づけ)であり、大学運営・経営上のトップではありません。 職員は理事長の部下ではありますが学長の部下ではありません。

 

これは勘違いしがちですよね。その通りです。

 

ただ、特にこれを勘違いしたところで、採用やその後に影響はなさそうです。
(履歴書等で学長の元で~~~等書かなければ)

 

■私大職員は社員ではない

 

たまに「社員」「入社」という書き込みを見かけますが、私大職員は社員ではなく職員です。

社員は「利潤を追求する営利法人(民間企業)の構成員」であり、利潤を追求しない非営利法人を社員とは呼びません。もし、私大職員が社員になった場合、学校法人は非営利法人なので非課税ですが、学費に消費税がかかることになり、学生にとって大きく不都合となります。

大学は名目上、営利を求めてはいけない代わりに税金も取られていないので、この言葉には敏感に反応します。

 

細かい・・・・

 

確かにそうなんですが、社員といった言葉を連呼でもしない限り、特に気にならないと思いますけどね。

 

ただ、採用面接等をしていると、間違える人は意外といる印象です。大学「職員」って言っているのに。

 

■大学教授という職業は存在しない

 

文部科学省に大学(学部)設置認可申請を出すときの教員の区分は、専任・兼担・兼任の3つしかありません(専任は教授・准教授・助教のこと、兼担は専任のうち他学部他学科の担当を受け持つこと、兼任は俗に言う非常勤講師のこと)。

教授というのは専任の中の一区分であり、民間企業の係長・主任などと同じく地位の区分です。

一般的には「教員」と表現すれば間違いがありません。

 

細かい・・・・笑

恐らく正しいですけど、どうでもいいですね。

 

ただ、学生で教員のことを××教授って呼ぶ人って意外といますし、何となく違和感はあるかもしれません。

 

 

■私立大学の中でも特に医科大学の職員について

 

医大に関してはやや特殊な位置づけですので以下の書き込みをご覧になってからご質問ください。

医大は職員の地位が極めて低く、待遇も恵まれません。

経済科学に関する研究論文によれば、医学部を擁する大学の賃金は一般の大学よりマイナスであることが実証されています。

 

大学の運営に職員が参画できる割合が一般の大学に比べて非常に小さいのです。

一般の大学は職員と教員しかいませんが、医大には医者がいること、医者と教員の兼務者がいること、教員の比率が設置基準により、文系学部の約23倍ほど必要となりますが、私立医科大学の学費は概ね5倍から10倍程度です。

 

また、事務職員については、大学事務職だけではなく病院職員として配属になる可能性もあります。

給与体系は私立大学と一般の病院職員の中間ぐらい、すなわち私大職員としては待遇は「かなり悪い」ということになります。

 

教員数の問題だけではなく、どんなに儲からなくても附属病院を置く義務が法律で明記されており、学生1人あたりの利益率は、他の学位の種類と比較して最も悪いのです。

現在、医療報酬の改正などがあり、附属病院の大半は赤字経営です。
さらに、教育・研究用として患者に行う大量の検査費用は、法令上混合診療となるため患者は支払えず 、大学病院の負担すなわち大学の経費となっています。

 

医大は国策上倒産させられないのではという素人意見を目にしますが、病院を守ることと大学を守ることは別事象の問題です。病院は守られても大学が守られる保障はありません。

 

さらに一般の私立大学は理事会と主導のもとに、専任職員がピラミッドの頂点に立って運営するとされていますが、医大は病院運営と患者保護の名目上、医事会(=教授会)は法令上で理事会に優越します。

文系の大学では常勤の中で一番地位が高いのは専任職員(理事会は常勤でない)ですが、医大では相対的に職員の地位は低くなり、その上待遇にも恵まれないという苦しみを味わうことになります。

 

医大は私大職員の中では例外の存在として扱ってください。

 

結構辛辣なことが書いてありますが、確かにこの傾向はあるように思います。

 

まず、医学部を持つ学校法人に就職すると、附属病院の配属になる可能性も高く、大学で働くイメージを持っているとギャップを感じる場面が多いと思われます。

 

また、医学部を持たない大学に比べると、やはり休暇や給与の面で落ちると思います。

 

あの慶應義塾大学ですら、MARCHには負けますから。(それでもだいぶ条件いいですけど)

 

今は大学職員が人気ですので、どの大学でも採用倍率は極めて高いですが、上記理由から医大を受ける際はよく検討することをおすすめ致します。(きっと他の業界よりはいいでしょうけど)




 

■相手の大学を指すときにどのように呼べばいいのですか?

 

「貴学」もしくは「御学」です。
精緻さを要求される私大職員の世界で書類ミスは致命的です。

 

これは覚えておくと役立ちますね!

 

ただし、私の経験上、御学とはほぼ言わないと思いますので、注意して下さい。

 

御社→御学だと思いますが、聞き間違えやすい音は使うべきではないという考えでいくと、これは避けた方がよいでしょう。(御学より音楽のほうがメジャーであるため、理解されにくい)

 

相手の大学を丁寧にいう場合は、書く・話すを問わず、「貴学」で結構です。

 

ちなみに、弊社にならって、弊学という記載も見たことはありますが、基本的には使わないでしょう。「本学」というケースが多いと思います。

 

■私大職員の採用・配点は国1に準ずると聞いたのですが、なぜですか?

 

文部科学省や認証評価(第三者評価)のことを考えると、非常に納得がいきます。

人事採用は「公正かつ妥当な方法により、適当な体制を整えて行うものとする」とあり、公正かつ妥当を最も具体化するのは、判定するお役人と似たような試験方式にすることです。
そうなると国は文句を言えません。文句を言ったら自分達の否定になってしまうからです。

 

これらを踏襲して、学歴や筆記試験の結果を重視するケースが多く見られます。
大学は認証評価や自己点検・自己評価報告に「信頼ある国家公務員第一種試験と同じ配点を採用し、より公正かつ妥当な方法により採用することを根幹に置いている」と主張ができるのです。

 

稀に縁故採用の話題が出ますが、現在の中年以上世代の職員はともかくとして、第三者評価時代ですから、業務的にも評価に耐えうる人事採用のためにも、そのような事例は著しく減少しています。日経の特集にも同様の記述があります。

仮にあったにせよ、設置認可業務等ができず、一定の罰則を受けることもあり、 他の大学におくれをとることとなるため割に合いません。

 

これはもはや時代遅れだと思います。

当然ながら学歴などは常識の範囲内で見ていると思われますし、学歴等で不利なほど筆記試験は重要になってきますが、どの大学も基本的には面接重視であると思います。

(筆記試験のウエイトが高い国公立大学ですら、面接重視の独自試験を開始しています。)

 

また、縁故採用は確かに昔は多かったみたいです。ゼミの先生から推薦されて入職とか普通にあったみたいですしね。

確かに今は減っているのだと思いますが。減っている・・・ということは残ってもいるんですかね?詳しくは言えませんが、きっといますよね。

 

■自大学・他大学出身者の採用有利度について

 

複数の各種統計では専任職員における卒業生率は約25%となっています。

上述の通り、専任職員は拘束時間や体力的業務は民間企業のサラリーマンと比較して非常に少ないことは間違いありませんが、頭脳に関しては高度な能力を要求されます。

 

また、大学という組織に学生として接したまま職員になると学生気分(学生時代の観点)で仕事にあたるケースが多く、職務遂行に重大な支障をきたしていることも確かです。

このことから、公募をしている大学でも就職課掲示で「本大学の学生の応募はお断りしています」と堂々と書いている大学もあるほどです。

業務の高度化と学生気分の排除のために、この手法が多くの大学でさらに強まると考えられます。

 

これもいろいろと突っ込みどころのある記述ですね。

 

頭脳に関しては高度な能力を要求される・・・実際に職員である身としてはそうであってほしいですが、一般的な社会人となんら変わらないと思います。

むしろ人間関係をうまくやれるとか重要なことがもっとあるので、これを見てガリ勉・堅物タイプばっかりが受験するようにならないことを祈ります。

 

また、学生気分ではいけないという点ですが、多方面でサービス業的側面が強まっている大学において学生目線を持っているのは非常に重要なことだと思いますが、どうでしょうか?

 

確かに学生気分で仕事をなめてもらっては困りますが、現代の大学職員バブルにおいて、そういった方はそもそも採用されないでしょう。(最近の新卒は本当に優秀ですね。)

 

他大学でもいけるかどうかという点は各大学のスタンスによると思いますが、基本的にはどの大学もエントリーを受け付けてくれると思います。

 

受け付けているのと受かるのはまた別ですが。(同志社大学(だったかな?)は自大学の割合がかなり高かった気がします)

 

■採用募集がしばしばかかっているところは、待遇が悪い大学なのでしょうか?

 

大学は民間企業と違って戦略的な人事施策を行いません(戦略的人事禁止の原則)。

退職者が出た場合、流れ作業的にその部署にあてがう人を募集するだけです。

65歳の誕生日を退職日とする大学もあり、不定期になりがちです。

なお、男性専任職員の離職率は定年退職を除き、ほとんど0に近い状態です。

 

こちらの記述もかなり時代遅れな気がします。

 

まず、有力校は戦略的に人事政策を行っています。これまでは中途採用であっても職種を問わず募集している大学が多かったですが、最近は広報、財務、IT、キャリア支援といった形でプロフェッショナルを採用するケースが増えてきています。
もちろん急激に職員数を増やすといったことはないと思われますが、退職者の枠を埋めるだけというのは間違いです。

 

ただし、離職率は確かに低いですね。また、やめる理由は病気系か家族の転勤など、やむを得ない理由ばかりです。ちなみに、労働環境がばっちりすぎて、結婚、
出産でやめる方はほとんどいません。(女性にとっても最高の職場だと思います。)

 

長くなりすぎるので、一旦これぐらいにしておきます。

 

また次回もお楽しみに! 笑

2ちゃんねるの大学職員テンプレートを斬る(3)

 




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