投資系大学職員のコウジ(enjoy_dslife)と申します。
大学職員を目指すに当たって、新卒・中途を問わず、まず最初に突破しなければならないのが書類審査です。
正直なところ、民間企業を受ける場合と基本的な部分でそう大きな違いはないのですが、大学職員を受けるに当たって、望ましいとされる書き方、内容があるのは事実です!
今回は現役大学職員かつ採用担当の視点から、書類審査の書き方やコツを項目別にまとめます。
履歴書編の後編はいよいよ志望動機、自己PR等についてです!
【その他の対策については、こちら!】
■大学職員の書類審査対策シリーズ
大学職員の書類審査対策【履歴書編1】
大学職員の書類審査対策【履歴書編2】 →本記事
大学職員の書類審査対策【職務経歴書編】
■大学職員の筆記試験対策シリーズ
大学職員の筆記試験対策【基礎編】
大学職員の筆記試験対策【応用編】
大学職員の筆記試験対策【テストセンター・Webテスト編】
■大学職員の面接対策シリーズ
大学職員の面接対策【基礎編】
大学職員の面接対策【質問集】
大学職員の面接対策【集団面接・グループディスカッション編】
大学職員の面接対策【ウェブ面接編】
■大学職員の志望動機
民間企業等での採用活動と同じく、必ず求められ、そして重要度も高いのが志望動機です。
これは当然ながら人ぞれぞれ内容が異なりますし、明確な正解はありません。
ただ、たくさん読んでいると、傾向が見えてくるとともに、ダメな志望動機はわかってくるようになりました。
それを踏まえて、以下の通りポイントを挙げます。
・大学職員の志望動機とその大学の志望動機を分けて考える
いきなり最重要ポイントです。
だいたいの応募者はインターネットの情報を参考に、大学職員の志望動機はなんとか作り上げているのですが、数多く大学がある中で、なぜその大学を志望したのかが不明確なケースが非常に多いです。
書類審査はなんとか通過できても、面接でこの点を指摘されて落ちてしまうケースも大変多いので、よく検討することをお勧めします。
履歴書等で文字にする際も、もはや項目を分けてしまったほうがいいぐらいですね。
【大学職員を志望する理由】
私は○○の経験から〜〜〜
【貴学を志望する理由】
数ある大学の中でも、××を理由として貴学を志望致します。〜〜〜
大学職員を志望する理由はみんなかぶるので(おそらく数パターンぐらい?)、その大学を志望する理由で個性を出すのです。
もちろん浅いことを書いてもダメですが、根拠を持って論理的に書けば、ありきたりではない、オリジナルの志望動機が出来上がります。
・経験に基づいた志望動機にする
志望動機は必ず自身の実体験に基づいて記載するようにしましょう。
表面的な内容を並べていても、どうしても説得力にかけるものになりがちです。
例えば、新卒の場合だと、「職員に助けてもらった経験」が志望理由につながっているケースがあるのですが、良く話を聞いてみると大した接点をもっていなかったりするケースが多いです。
志望動機として記載するならば、誰でも納得できる論理的なストーリーを設定しましょう。
コツは、きっかけ→具体的な行動→結果→自身の考えという順で簡潔にまとめることですかね。
また、中途採用の場合も同様で、「働いている中で、大学教育の重要性に気付いた」などの理由が多くなりますが、そのきっかけや背景を聞いても、大した話が出てこないケースが多いですね・・。
それでは、ネット上から盗んできたんだろうと思われても仕方ありません。
必ず、なぜそう思ったのかという背景も志望動機に反映し、面接等でもしっかりと説明できるものにしてください。
志望動機はどうしても作文合戦(嘘の付き合い)になりがちです。
そのため、もはや重視しない方針の企業等もあるそうです。(実はうちの大学もその方針)
確かに、お互いその企業のブランドや待遇が目当てなのがわかっていて面接をしているのに、聞こえのいい志望動機を聞き、それに質問をすると言うのは無意味な気もします。
それなら、考えではなく、実際に行ってきた行動で評価すべきであると言うことです。
しかし、まだまだ大学でそういった漸進的な考えのところは少ないですし、定番中の定番質問ですので、入念に考えておくべきだと思います。
■大学職員採用の自己PR(最も力を入れて取り組んだこと)
こちらも志望動機と同じく、頻出かつ重要度の高い設問ですよね。
自己PRと書かれていたり、学生時代や業務上、最も力を入れて取り組んだことといった様々な聞かれ方をしますが、基本的には応募者のアピールポイントを確認する項目という本質は変わりません。
そして、当然ながらそれぞれ内容は異なってきますので、正解・不正解や絶対に受かる内容といったものはありませんが、一般的には、以下のようなものが多いですね。
【新卒採用のPRポイント】
学内外の活動を通じた抽象的なスキル(協調性、コミュニケーション力等)
【中途採用のPRポイント】
業務経験を通じた具体的なスキル・成果(営業成績、交渉力等)
⇒これらを身に着けた経験・取組・成果等の背景を必ず記載すること!
どの内容を見ても、なかなかいいアピールポイントをもっている方は多いです。
しかし、それが中途半端な書き方だったり、伝わらないケースが多くて残念なんですよね・・・。
そこで、せっかくのいいアピールポイントをうまく伝えるためのコツには、以下のようなものが挙げられます。
・数字をうまく活用する。
まずは基礎的な部分からです。
自己PRでは、数字を効果的に使うと、相手により一層伝わりやすくなります。
さらに”母数”や”期間”まで記載すれば、より効果的ですね。
例えば、ただ単に営業成績1位と書くのと、営業成績1位(営業担当500名中)や営業成績年間総合1位と書くのでは、後者の方が具体的にすごさが伝わりますね。
記入するスペース的にそれほど多くの文量を書けない場合でも、数字は端的にそのPRポイントを語ってくれる便利な存在です。
確かに抽象的なアピールポイントだと、数値化が難しい部分もあります。
しかし、数値化ができないような自己PRは面接等で説明する際にも説得力の欠けるものになりがちなので、むしろアピールポイントを変更した方がよいというサインとも言えるでしょう。
もちろん必ずしも数字を書かなければいけないというわけではありませんが、アピールポイントはわかりやすいよう具体的に書くのが鉄則です。
・アピールポイントが大学で”どう役立つのか”を明示する。
自己PRとは、ただの自慢合戦ではありません。
そのPRポイントが新たな職場でどう役立つのかという自身を採用した場合のメリットを明らかにするものだと考えてください。
例えば、営業成績が1000人中1位でした!とアピールしたとしても、それで終わってしまっては意味がありません。それはただの自慢であり、採用側にメリットが伝わっていないのです。
その実績・アピールポイントを生かし、その大学で何ができ、どんな問題解決ができるのかといったその後の説明まですることが重要です。
・レベルの低いアピールポイントはプロセスでアピールする
これは新卒採用にありがちなのですが、レベルの低いアピールポイントは結果でアピールすると失敗する可能性が高いです。
例えば、会計知識を身に着けるため、簿記3級を取得しました!という自己PRをする方が本当にいますが、2級以上を持っている学生もごろごろいる中で、その結果を高く評価することは困難です。TOEIC等も同様ですね。
ただし、当然ながら一生懸命取り組んだことは無駄ではありませんし、こういった場合でも、そのプロセスや考え方次第では、アピールポイントに変えることができるかもしれません。
上記の例で言えば、こんなアレンジが考えられますね。
(失敗談から入る)
↓
仕訳すらわからなかったので、まずは会計処理の基礎を学ぶ必要性を痛感した。
(説得力のある行動のきっかけ)
↓
簿記の知識を学ぶだけでなく、実務を通じて知識の定着を図った。
(個性ある行動)
↓
帳簿処理のスピード、正確性が向上し、1人で帳簿管理ができるまでになった。
(行動の成果(簿記3級はあくまでオプション))
簿記3級を取ったという結果は同じでも、こんなストーリーにすれば、ひたむきに努力する姿勢や、業務改善策を講じた実績は示せるかもしれません。
アレンジのポイントは、行動の背景が具体的であること、そして行動に個性があることですね。
上記ストーリーでも、きっかけが「会計に興味があったから(なぜ興味を持ったのか見えてこない)」とか、行動が「1日3時間勉強した(「どう」努力したかわからず、工夫が見られない)」では、ちょっと弱いですね。
また、別パターンとして、簿記3級を取得したプロセスをアピールする方法もあります。
わずか1週間で取得した独自の勉強方法とか、そのプロセスを通じて得たものを伝えれば、結果は大したことがなくても、興味を持ってもらえる可能性は高くなります。
雑談の中でも自慢話を思い浮かべればわかりやすいと思いますが、レベルの低い自慢話ほどつまらないものはありません。
よほどの実績以外は伝え方を工夫し、オリジナリティを出しましょう。
・念のためサブ自己PRを用意しておく
これは余力があればですが、集団面接等において、周りと内容が被ってしまった場合に備え、できればサブ自己PRを用意しておくと安心です。
サブ自己PRはまるっきり違うテーマ(サークルとバイト、営業実績と企画立案)で考えてもいいですが、それが難しい場合は、同じ内容でも、切り口を変えて話せるように考えておきましょう。
バイトリーダーの経験 → リーダーをやりつつ、裏方として業務改善を行った実績
営業成績トップを獲得 → 成績に加え、現状を分析し、改善を図る企画立案力
集団面接は周りの応募者と相対評価で戦うことになります。
万が一周りと話す内容が被った場合でも、何とかして差をつける必要があるわけです。
同じ内容でも、話す順番や観点を変えるだけでも印象に残りやすくなりますので、一応考えてみることをおすすめします。
なお、サブ自己PRを考えることで、実は本来の自己PRよりも優れたアピールが発見できることもあります。
常にアピールポイントを磨き続けるためにも是非取り組んでみてください。
■自身の弱み
自己PR(自身の強み)とセットで稀に聞かれるのが、自身の弱みです。
書類審査の段階でそれほど見たことはありませんが面接で聞かれることは多いと思いますので、念のため記載します。(中途だとあまりないですが、新卒採用ではそこそこ見た気もします。)
まず、正直にしっかりと書くような項目ではないということを前提にします。
自身のネガティブな部分をあえて強調する必要はないですからね。
セオリーとしては、強みの逆を挙げる方法があります。
例えば、行動力をアピールするならば、考えるより先に行動してしまう傾向があるということで、計画性を弱点として挙げるといったパターンです。
なお、わかりやすい例として上記を挙げましたが、大学職員(事務職)的に計画性は重要ですので、計画性を弱点にするのはお勧めしません 笑
あと、協調性、コミュニケーション力、リーダーシップといった絶対的に求められる能力を弱点にするのも危険なので、避けてください。
そして重要なのは、その弱点を客観視した上で、自身の心構えを追記することです。
上記の例でいくと、計画性が弱点になっているということを認識しているため、行動する前に、全体像を把握するよう心がけていますといったフォローをするといいでしょう。
■希望条件(希望年収等)
こちらは余談的な部分もありますが、たまに見られる設問です。
どちらかと言えば、履歴書よりもウェブ応募の項目によく見られますかね。
あくまで希望ですので、自身の現在の年収と照らし合わせ、常識の範囲内で記載していいと思います。
しかし、実は意外と難しい設問なんですよね。
最終面接を経て、いよいよ内定者を選考するときに最後の最後で判断基準にされる可能性があるのです。
つまり、能力がある程度同じなら、年齢が若く、安い賃金で雇える人を選ぶということです。
また、希望年収とかけ離れている場合、入職後に不満を抱きやすく、退職に至るのではないかと言う不安も生じます。
実際に私の友人で、年収の折り合いがつかなかったため、最終面接で落ちたケースもありました。(まぁ、折り合いがつかないなら、落ちてよかったのではないかとも思いますが・・・)
よって、よほど強いこだわりがある場合を除き、入職への可能性を限界まで高めるとすれば、推定初年度年収等の情報を元に、その範囲内を希望することをお勧めします。
面接でも、「貴学の給与規則に従います」といった無難な回答が安心です。
特に現在、大企業にお勤めの方は、必ずしも大学職員で収入がアップするとは限りませんので、ご注意ください。
■大学職員の独自質問(理想の大学とは、大学のグローバル化について 等)
書類審査(場合によっては小論文)では、正解がなく、応募者に考えさせる設問もよく出題されます。
特に新卒採用によくある設問ですかね。
他の定番質問は一度作ってしまえばうまく使いまわすことができますが、これらの質問は都度考えなければならないので、厄介ですね・・・・
しかし、以下の点を踏まえて記述していけば、考えがぶれず、どんな質問にも回答しやすくなるので、ぜひ覚えておいてください。
・学校の理念との一致を意識
どんな設問に答える際も、自身の考えに加え、学校の理念との一致を確認してください。
もちろん、本音を言えば学校の理念と逆のことを考えていることもあるでしょう。
しかし、それでは、なぜその大学を希望するのかということにもなりますし、大学を変えたい!と思っているとしても、建学の理念とは学校法人にとって根幹にあるもので、簡単に変えられるものではありません。
自身の考えを曲げるのは本意ではないですが、本当にその大学を目指すのなら、その理念を理解しないといけません。
・求められる人材との一致を確認
設問によっては、学校の理念とは関係がないものもあるかと思います。
その場合は、記載する内容の方針を求められる人材に合わせていきましょう。
例えば、コミュニケーション力が求められるということであれば、コミュニケーション力が高い人であればどう考えるのかといった視点から想像してみるのです。
独自設問は、その人の思考力、考え方を見る傾向が強いため、どんな設問でもブレずに一貫した姿勢を見せられると非常に強いです。
・自身の経験との一致を確認
これが最も簡単かもしれませんが、記述内容の根拠を自身の経験に求め、他の設問で記載した自分自身の経歴と一貫性が出るようにします。
イメージとしては、自分自身がこう経験した→こういう大学が理想だと考えた。という感じですね。
応用的に、こう経験したので、逆にこういう大学はよくないというストーリーにもできます。
一見当たり前のようですが、考えさせる問題になると、とっさに表面的な回答をしてしまうケースが多々あります。それでは説得力に欠けますし、採用側の心を動かすことはできません。
記述内容は必ず経験に基づいて書く。これは多くの設問の基本です。
■基本は絶対にはずさないこと
ここまでは大学職員の視点から、書類審査の各項目別ポイントをまとめましたが、このほかにも履歴書等の書き方について基本的なポイントは多数あります。
・箇条書きをうまくつかう
・誤字脱字なく、読みやすい字で丁寧に書く(意外と重要です)
・書き方に指定がある場合は従う など
基本中の基本で言えば、誤字脱字なく丁寧に書くという点ですね。
賛否両論あると思いますが、大学職員の採用では未だに履歴書を手書きで書かされると思います。
そうなりますと、字の綺麗さというのがまずは最初の印象に繋がってくるわけです。
採用する側に立ってみると、いかに汚い字で投げやりに書いた履歴書を読みたくないかがわかると思いますよ 笑
見た目と中身問題と同じく、内容で勝負!と言っても、一目で悪く判断されては叶わないですよね。
まずは丁寧に、誤字脱字なく書くということを大前提として意識してほしいと思います。
ぜひ最後に見直しをして、つまらない部分で印象を悪くしないようにしてください。
もちろん書類審査の評価対象はその内容です。
しかし、書類の見栄えも極めて重要です!
有名企業では、エントリーシートは1枚につき数秒から数十秒しか見られないという話がありますが、特に大手の大学も同様の状況になりつつあります。
まぁ、時間的な制約もありますし、当然と言えば当然ですね。
つまり、パッと見で瞬間的に内容がわかるぐらいの見栄えが理想です。
是非、内容だけでなく、書き方にもこだわったほうが良いと思います。
今やインターネットでほとんどの情報が得られる時代ですが、本当の基本って意外と書籍(といいつつ、電子書籍もありですね)のほうが充実しているんですよね。
個人的には、基本は書籍で学び、最新の情報をネットで得るのが最強だと思っています。
是非自分に合っている(読んでいて、実際に書類を書きやすそうだと思える)ものを選び、その内容を真似ながら書いてみることをおすすめします。
大半の人はネットの情報も基にして何となく書いていますので、大幅にリードできます。
素晴らしく書類の見栄えがよくなりますよ!
・基本を学ぶならおすすめ!
・実例満載!真似するだけで書ける!
■裏技!無料で個別指導を受けよう!
ここまで読んで頂き、各書類・項目の書き方やポイントは少しずつ理解できたと思います。
しかし、実際に書いてみて、本当にこれでいいのかと不安になることも多いでしょう。
そこで皆さんにおすすめなのは、ずばり「その道のプロに相談をする」ことですね。
・・・・これ、転職エージェントじゃん!って思いましたか?
そうです。なんと転職エージェントでは、無料で個別指導が受けられるのです。
今は大変便利な時代でして、無料であるにも関わらず、応募書類や面接に関してアドバイスをもらえるんですね。
意外と知らない方が多いですが、転職エージェントは転職先を斡旋するだけじゃないんですよ~。
当たり前ですが、必ずしもすぐに転職先を斡旋してもらう必要はないですし、個別指導で学んだ方法は、大学職員採用のメインである公募型採用でも応用することが可能です。
その意味で、実は、転職エージェントって転職するか迷っているような「転職予備軍」の方こそ利用すべきなんですよね。
この記事で大学職員採用に特化した書類を作成して、最後の仕上げとして全般的な部分を転職のプロに添削してもらう。
正直、これに勝る必勝法はないと考えています。
(悔しいですが、最後の仕上げはプロに譲ります・・・ 笑)
ちなみに、私が言うのも何ですが、絶対に個別指導を受けた方がいいのは、「ネットの情報を鵜呑みにして書類を作成している方」ですね 笑
これは広く情報を届けるブログの限界ですが、書類の個別具体的な内容までは残念ながらすぐにはアドバイスできないんですよ・・・
なぜなら、皆さんがそれぞれやってきたこと、キャリアが異なりますので、その人によって、どんな内容を書けばいいのかが変わってくるからです。
よく「合格した職務経歴書」とか「そのまま使える履歴書」とかありますが、参考にはなるものの、あのまま使ったら、たぶん落ちますね 笑
特に志望動機なんて、人が考えたものを盗んでも、説得力のかけらもないです・・・
やはりどんな内容も、行動や経験に裏打ちされたことを書かなければならないのです。
その意味では、どんなに作りこまれた書類であっても、信頼できる第三者に見てもらうことは極めて有益でしょう。
なかなか転職において信頼できる人って見つからないと思いますし、ここは手っ取り早くプロに任せてみることをおすすめします。(上司や同僚に見てもらうとか、自殺行為・・・ 笑)
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